ZEISS DIAVARI-ZA 2.5-10x52
Manufacture | ZEISS |
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Price | xxxxx |
Official site | xxxxx |
Review date | 2020.04.11 |
Favorite | ★★★★ |
ZEISS DIAVARI-ZA 2.5-10x52です。西ドイツ製の古いスコープです。
当時は圧倒的な性能を誇っていたスコープで、少し無理をしてでもZEISSのスコープを使いたいと思わせる程で、高額ながら国内での普及率もそこそこありました。
対物チューブサイドにMade in WestGermanyのプリントとシリアルナンバーの刻印があります。
ボディ全体で刻印となっているのはシリアルナンバーのみで、メーカー視点で消えては困るとこのみ手間を掛けた感じです。
調整ダイアルのZのロゴもプリントになっています。
ダイアルはプラスチック製、目盛りは刻印になっているので削れる心配はありません。
ゼロイン可能で1Clickの移動量は1cm/100mとなっており、日本人には解り易い仕様です。
つまみが小さくダイアルも固めなので操作性はイマイチです。
ドイツ製スコープのエレベーションダイアルはUp/DownではなくHoch/Tiefの表記になっています。
パワーダイアルは突起付きの操作性の良いダイアルです。
残念なのは倍率の表記がプリントで、長期間使用していると削れてしまいます。
T*はZEISSのレンズコーティングの種類で「ティースター」と呼ばれており、カメラレンズや双眼鏡にも使われています。
対物レンズのコーティングは表側パープル、バイオレット、裏側パープル。
接眼レンズのコーティングは表側グリーン、パープル、裏側クラレット。
T*は紫、または緑が強く出たりとコーティングに個体差があるそうですが、性能に違いはないとのことです。
2.5倍時。レティクルはNo.8です。
最低倍率時は視界が若干狭くなっており、ズームしていくと解消されます。
明るさは明る過ぎず、暗過ぎない適度な明るさとなっています。
解像度は非常に高いです。
10倍時。FFPなのでズームするとレティクルも大きくなります。
視界がぼやけたり滲んだりすることもなく鮮明に見えるので遠くにある文字が他社の10倍超えのスコープより読み易かったりします。
コーティングを見た感じは最近のZEISS製品と大きな違いはありません。
この時代からZEISSのコーティング技術は既に完成していたのかもしれません。
Diameter | 30mm |
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Weight | 630g |
Eye relief | 約90mm~100mm |
Objective coating | 表側パープル、バイオレット、裏側パープル |
Eyepiece coating | 表側グリーン、パープル、裏側クラレット |
ZEISSのスコープはパワーダイアルと調整ダイアルのキャップでおおよその製造時期が判ります。
チェッカリングのないパワーダイアルとキャップのロゴのZの中心がレティクルになっているこのモデルは初期、パワーダイアルがチェッカリングありに変更されたのが中期、パワーダイアルが縦線チェッカリング、キャップのロゴからレティクルが消えているのが後期です。
東ドイツと西ドイツの統一以降は後期モデルは西ドイツ製からドイツ製に文字が変更されています。
ちなみに東ドイツ製(ausJENA)のスコープと簡単に比較すると、光学性能は西に劣るが、ボディの作り込みは東が勝っています。
双眼鏡も同様ですが、ZEISSの80年代辺りの製品は非常に出来が良いです。
最近はアメリカ製や日本製の低価格モデルが登場していますが、ZEISSのロゴが入った普通のスコープという印象で覗いた時の感動はありません。